うつとともに歩む

障害者枠での就労をスタート。うつとともに生きる、これからの人生を模索中です。

第20話 うつ病ってどこまで解明されてるの?(3)


激しい気分の落ち込みから、ようやく回復してきました。


深い谷でしばらくさまよい、
やっと平地まで少しづつ上ってきたような感じです。



先日は意を決して、

会社のロビーに朝9時に立入りました。

通勤の人が一杯いて、緊張で居心地わるかったですが、
これまでは11時立入りが最早でしたので、

また一歩前進できたと思います。

幸か不幸か、知り合いは一人を見かけたのみ。


めまいや手の震え、息苦しさなどの緊張が帰宅後も続き、体にとってはやはり大きい負荷だったようです。

復職となると、まだまだこわいですが、
少しづつでもできるようになったことに目を向けたいと思います。


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下の本の中から、
うつ病患者として気になった内容をピックアップして紹介したいと思います。
今回は、その(3)です。

この本は、自分のような素人がうつ病について深く知るのにとても良い本だと思います。
内容は難しいので、読むのにかなりパワーを消費しますが、、

うつ病治療の基礎知識 (筑摩選書)

うつ病治療の基礎知識 (筑摩選書)


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■今日の目次■
 

抗うつ薬開発の課題

トリプトファン

③リワークプログラム

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抗うつ薬開発の課題


・新薬の臨床試験の困難

 最初に見つかった抗うつ薬の1つは、イミブラン。

これはセロトニンを増やす作用がある薬だが、

その後50年、現在に至るまでに開発された抗うつ薬は、

すべてこのイミブランと同様、

セロトニンノルアドレナリンを増やす薬ばかり。

たしかに副作用は減少したものの、

残念ながら有効性が高まったとは言いがたい、、、

うつ病の新薬開発が進まないのは
なぜなのでしょうか??

それは、

うつ病の検査法が確立できておらず、

臨床試験で新薬の効果が検証しにくいため。

そもそも臨床試験の対象となるうつ病の人の診断が、面接のみに基づいて行われているため、本来臨床試験の対象にはならない、偽薬でも治ってしまうような人が、うつ病の患者として含まれてしまい、偽薬でも効果がでてしまうケースがあるとのこと。

新薬開発のためには、まず検査法を開発し、その薬の有効性が期待されるようなうつ病患者を選ぶ必要があるようだ。

しかし、検査法開発のためには、
うつ病の原因を解明することが必要だが、そもそもこれが難しく、

日夜多くの研究者が努力を続けているが、順調に進んでいない、とのこと、、


(感想)

正直うつ病患者としては厳しい現実。

病気の原因が不明なのだから、
今の抗うつ薬でいいのかも、
正直不明なのか???

ただ、現在販売されている抗うつ薬や治療法が、人類が到達した現時点の最前線であり、しょうが無いのは事実。

だからこそ、抗うつ薬だけでなく、食事療法だったり、自分でいいと思ったものはどんどんやっていく姿勢は続けていこうと思う。

トリプトファン

 うつ病にかかったことがある人に、トリプトファンの欠乏を引き起こす特殊な飲料を飲んでもらうと、うつ病が再燃するという報告がある。またうつ病患者の血中のトリプトファンが低いとの報告がある。

そのため、セロトニンを作るのに使われるトリプトファンは特に重視されている。

ただ、トリプトファンは大豆などに多く含まれており、普通に食事をしている人がトリプトファンの欠乏を起こすことはなく、十分摂取している状態で、さらに服用することが良いとは限らないとのこと。

(感想)

トリプトファン摂取のため、大豆プロテインをもう数ヶ月服用している。
食事以外でさらに取っても、うつ病回復に効果があるのか、分からないとのことで、

このまま服用を続けるか少し迷うが、
復職し、再発不安が和らぐまでは続けてみようと思います。

効果ないとは誰も言えないはずですので、、、

③リワークプログラム

現状として、
こうした方法で復職することによって、うつ病が再燃する率を選らすことができるのではないか、と提案されて、研究が進められている段階。

その効果はまだ実証されていない。

どのような人に有効で、どのような人は必要ないのか、さらに研究を進める必要があるとのこと。

(感想)
私も日々クリニックのリワークプログラムに通っています。
もう7カ月ほどになりますが、まだ復職できていない状況。

リワークプログラムの「効果」については、正直気になっていますが、やはりまだまだ研究途上のようです。

でも薬と同じですが、何がいいか分からないのであれば、良さそうなものを取り入れるしかない。
諦めず続けるしかないと思っています。


長文のところ、ここまで読んで頂き、
本当にありがとうございました。


第19話 憂うつな今日

 うつ病のため休職、療養を開始してから、

昨日で8カ月が経ちました。

 

 

今週は、気力、体力が充実していた日々が一転、気分の落ち込み、体のだるさが続いてます。

 

なんとかリワークには行けていますが、

何事にも興味がわかず、意欲が出ず……

 

帰ってごろごろしていても気分が変わらない気がして、とりあえず図書館に来ていますが、視聴覚コーナーで映画でも見ようかと色々な映画を探していても、さあ見ようという気が起きず、最近興味がある心理学系の資格の本を見てみようとするものの、気がはいらず。気分転換のアイテムは、色々考えてあるのですが、どれも気が進みません。

新聞を読もうとしても気が進まず、帰るのも億劫です。

 

興味がわかない、

これもうつ病の影響なのですかね。

 

明日は曝露療法の一環で、通勤時間帯の少し後の、10時前に職場の建屋に入る予定です。

以前11時に立入しりしたので、ステップアップです。会社に近づき、知り合いに遭遇する経験を通して、復職のこわさを和らげる作戦です。これは調子の良いときに考えた作戦です。

 

 しかし今は、知り合いに会ったらうまく対処ができず、結果、怖さが余計に残ってしまうのでは? と今から不安になっています。誰にも会わないで済ませたいです。

 

まあこれも、起きてもいない未来を悲観しているにすぎず、

うつ病の影響なのですかね。

 

ブログを書きながら、

そろそろ帰ろうかなという気力は出てきました。

 

気持ちの吐き出しのみになってしまい、

ごめんなさい。

 

ご一読ありがとうございました。

 

第18話 トラウマ上司からの、前向きな逃避

最近は体調、気分は安定しています。

 

先日、当時の上司とのつらい記憶が蘇り、数日間、気分の激しい落ち込みがありました。ちなみにこれは、療養中何回もあったことです。

 

これまで、自分で曝露療法的なものをやったり、色々やってきましたが、

 

もうこれは乗り越えるのは難しい。

 

もとの課長の下に戻る前提では、

いつまでも復職できないのでは?と、

 

恐怖感を伴って、まさに痛感しました。

 

 

 

先日、意を決して、

職場の部長に、今の課長の所から異動できないか、正直にメールでお願いしました。

 

わがままで、甘えてるだけなのでは?と思いながらも、

でも「どうしようもない」という切迫感から、お願いをしました。

 

結果、

すでに部長としては、異動させるつもりだったから安心して、とのこと。

まずは素直に、ほっとしました。

そして心遣いに感謝しました。

 

ただ、これですぐに復帰への意欲、勇気がわいてきたかというと、正直まだまだ復職は怖いです。

でも大きく前進したはずです。

 

これまでやってきたように、

焦らず、少しづつ これまでのように

一日一日を大切に、前に進んでいくしかないと思います。

 

 ご一読ありがとうございました。

第17話 うつ病ってどこまで解明されているの?(2)

ひどい落ち込みも和らぎ、

最近は気分、意欲がだいぶ戻ってきました。

 

10月復帰に向けた行動プランを立て直し、

少しづつ行動開始しようと思っています。

 

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🔷うつ病の原因って??その2🔷

 

うつ病治療の基礎知識 (筑摩選書)

うつ病治療の基礎知識 (筑摩選書)

 

 

 

 前回(第15話)に続き、

 

うつ病の最新知見について、

 

うつ病患者の立場から気になった所をまとめてみたいと思います。

 

今日は1つだけです。

 

抗うつ薬の効果

 うつ病は、セロトニンノルアドレナリンドーパミンなどの神経伝達物質が不足することによって起きるとは限らない。

 

なぜなら、抗うつ薬を飲むと、脳内の神経伝達物質はすぐに増えるが、抑うつ気分はなかなか改善せず、抗うつ薬が効き始めるのに少なくとも1,2週間はかかるからである。

 

抑うつ気分は、これらの神経伝達物質の量によって直接きまっているわけではない。

 

現在では、抗うつ薬を飲むことによってこれらの神経伝達物質が増えた結果、

BDNF(脳由来神経栄養因子)という物質が増え、そのことによって神経細胞の形や働きが変化し、そのことによって抑うつ気分が改善しているのではないかと考えられている。 とのこと。

 

(感想)

セロトニンからBDNFができるまでの時間や、できる量が人によって違うことが、

治療期間が人それぞれ違う理由なのでしょうか?  

この観点からの治療薬をぜひとも期待したいです。

 

ご一読ありがとうございました。

 

  

第16話 どうしても復職がこわい

先日まで気分が激しく落ち込んでいましたが、だいぶ和らいできました。

 

ちょうどその絶不調のさなか、

ブログをアップしていましたが、

 

あらためて読み返すと、

あまりにマイナス思考、、、、、、

 

だいぶ落ち着いた今、

 あらためて振り返りつつ、

ブログ内容も更新したいと思います。

 

落ち込んだ流れを振り返ると、

 

復職予定の10月1日が近づいてきて、

会社への意識が強まってきた

上司とのつらい記憶がフラッシュバック

つよい不安、落ち込み 等々

ちょっとしたことも、

全部マイナスに捉え始める

孤独感、一人になりたい、無力感 等々

頭痛やだるさも。

 

 

 最近は、うつ症状はやわらぎ、自分のなかでは、うつ病寛解してきたのではと思ってました。

 

でも、復職が現実的になると、上司や当時の状況が浮かび、つらくなる……

 

甘えなのか??

 

それでもなんとか対策たてようと

図書館で本を読みあさった結果、

うつ病というより、

強いトラウマ反応が起きているせいでは?、と勝手に予測

本を読んだ感じでは、PTSD適応障害ではないと思いました。

トラウマケアとしては、ERDMや曝露療法がメインになるようです。

自分でできるものとしては、トラウマを何度も書き出し、慣れていく曝露療法しかなさそう。

 

 ただ結局、

 

翌日、主治医に症状からなにから相談したところ、

 

うつの波だと思うよ

薬の種類や量も変えず、様子を見ましょう

 

とのことでした。

 

 結局、うつの症状なのかなぁ

 

でも話をしっかり聞いてくれた上で、先生が判断していることなので、まずは信じたいと思います。

 

今回学んだのは、

 

大きい気分の落ち込みが来たときは、

「ああ、今落ち込みが来たな」、と早く認識すること。

そして色々考えず、とにかく過ぎ去るのを待つべきだということです。

 

色々やっても、その時はマイナス思考から抜け出すのは困難。

これまで学んだ、認知再構成法なども、

落ち着いてからでなければ、

とても取り組める精神状態ではないからです。

それが実感としてわかったことは、

いい機会だったとは思います。

つらかったですが、、、

 

 だいぶ長くなってしまい、

結局まとまり良くない感じになっちゃいました(^_^;)

 

ご一読ありがとうございました。

 

第15話 うつ病ってどこまで解明されているの?(1)

今週から、お盆休みだったリワークが再開されました。初日はちょっと疲れがでてしまいましたが、心身を少しづつ慣らしていきたいと思っています。

 

先日、ストレッサーだった上司から、いつもの体調伺いのメールがありました。

 

「体調はどうですか?」

 

休職当初は、連絡がくるだけで緊張し、気分が落ち込みましたが、最近はそれほど落ち込まないようになったと思ってました。

 

しかし、その夜、

 

上司に追い詰められている夢をみて、久々に中途覚醒してしまいました。

 

だいぶ克服したと思ってましたが、

無意識の中では、

 

上司のことがトラウマになっているんだなぁと気づかされました……

 

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うつ病の原因って?? ◆

 

最近、ネットやテレビなどで、

うつ病関連の情報をよく目にします。

 

腸内環境を整えた方がいい 

ブロッコリースプラウトがいい

遺伝性が明らかになった

うつ病患者は、海馬の萎縮が見られる

 

などなど。

 

一般向けのうつ病の本はかなり読みましたが、だいたいの本では、

 

うつ病の原因は、

セロトニンノルアドレナリンの減少であり、それらを増やす抗うつ薬を服用することで、治療できるということが書かれています。

 

海馬の話などはみたことがありません。

 

 

いったいうつ病の原因は何なのか?

このままの治療でいいのか?

ずっと気になっていました。

 

 

ちょうどその頃、下記の本に出会いました。

 

※どなたかのブログで紹介されていたのですが、そのブログが見つからなくなってしまいました。引用元を記載できず、本当にごめんなさい。

 

うつ病治療の基礎知識 (筑摩選書)

うつ病治療の基礎知識 (筑摩選書)

 

 この本は、理化学研究所精神疾患の研究をされている加藤先生が書かれたものです。

 

かなりアカデミックな内容で、

自分のような素人が読むのには

だいぶパワーを使いますが、

 

うつ病の最新研究を知るのに、

もってこいの本でした。

 

公表されている研究結果をもとに、今いえること、事実のみが書かれていて、

不明なことは、不明としっかり書いてあります。

とてもしっかりした、教科書のような本です。

 

うつ病患者の立場から、

気になった部分を、何回かにわけてまとめてみたいと思います。

 

うつ病の原因は解明されているのか?

 →

様々な推定はされているものの、最新研究でもうつ病のメカニズムは確定されていない。

 

(メカニズムが確定してないと言われると、本当に治るのか不安になります)

 

セロトニン

 うつ病経験者が、トリプトファンが欠乏して脳内のセロトニンが不足するような飲料を飲むと、うつ病が再燃するとの研究報告がある。

 よって、セロトニンうつ病に関係する場合があると考えられる。

 

(現在トリプトファンを飲んでいますが、そのまま続けてよさそうです)

 

セロトニンが減ると、なぜうつ病になるのか?

 健常な人の脳内のセロトニンを不足させると、将来の報酬を待つよりも、すぐに得られる報酬の方を選んでしまう傾向が現れるとの研究報告がある。

 将来の報酬を期待できないという現象は、将来のことを悲観してしまううつ病の症状に似ている面もあり、こうした研究からセロトニンうつ病に関係している可能性が考えられている。

 

(初めて知りました。今飲んでいる抗うつ薬セロトニンを増やすものなので、続けてよさそうです)

 

続きはまたあらためて。

 

ご一読ありがとうございました。

第14話 職場復帰への不安の一つは、「うつ病」に対する偏見の眼差し

最近は体調よく、色々やってみようという気力もでてきています。

 

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「TED」で

うつ病への偏見に苦しみながら、それに立ち向かおうとする、うつ病罹患者のプレゼンを観ました。

 

プレゼンターは、ケビン・ブリールさん。題目は、「うつ病をわずらうコメディアンの告白」。

 

うつ病患者への社会の偏見」に対する苦悩が語られていて、

 

ものすごく共感しました。そして、大衆の前に、うつ病であることを曝した彼の勇気にとても励まされました。

 

わたしも、職場の人からどんな目でみられるのか、想像すると恐いので、彼の気持ちはよく分かりました。

 

私の場合、

うつ病であることに対して、

「偏見を受けること」に、強い劣等感を感じてしまいます。

 

ブリールさんのようにはなかなか出来ないものの、

焦らず、少しずつ勇気を出していきたいです。

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余談ですが、

 社会の理解がない例を最近聞きました。

会社の産業医から、再発防止書の提出を求められている事例がありました。

再発防止とは、不具合が起きた際に、原因を考え、次は起こさない対策を考えることだと理解していますが、

そもそも医学的にうつ病のメカニズムがはっきりしないなか、罹患者にどうしたら次はかからないか考えろとは、酷に感じます。

もちろん、病気になった経緯を振り返ったり、ストレスコーピングを考えるのは必要ですが、再発防止書として会社が提出を指示するのは、違和感を感じてしまいます。

そもそも「職場環境」という、会社側の問題はどこにいったのでしょうか………

 

 別の病気で休職した人に、再発防止策を求めるでしょうか?

ここに、要は気の持ちようではないか?という、うつ病への偏見があると感じます。

 

まぁ、他者はなかなか変えられないので、現実はしっかり受け入れて、自分らしく、自分のライフビジョンを見据えて生きていくしかないと思います。

ちょっとネガティブですいません。

 

ご一読ありがとうございました。